優先順位をつけて地震対策に取り組むとよい。
地震対策というと、食料品の備蓄など「地震が起こった後」の備えのイメージする人が多いが、
いくら食料や水の準備が万全でも、机や家具の下敷きになって命を落としてしまったのでは意味がなくなってしまう。
まったく備えていないひとと、ある程度備えていた人では、いざという怪我の程度、援助物資が届くまでの過ごし方、
建物の修復にかかる費用などに差がでることは明らか。
予想される被害を少しずつ減らしていくこと。これが、大地震を生き残るための現実的な対策である。
地震被害の多く
1995年の阪神淡路大震災では、死亡原因の約83%が建物や家具の倒壊による圧死・窒息死。
2004年の新潟県中越では、負傷者の約4割が家具の転倒・落下物による怪我。
挟まれて動けなくなり、そのまま火災で亡くなった例も少なくない。
最優先すること
大地震では「生き残る」ことが最優先。そのためには、
①建物の耐震補強と室内の安全度を高める対策
②食料備蓄、防災グッズの準備
③家族全員の連絡方法を確保
④避難場所生活への備え
小さな地震で大地震をイメージ
年に数回、震度1から3程度の地震が来ます。この時に、家具の揺れ方、自分のとっさの行動をチェック。
小さな地震で、大地震が来た時の被害をイメージすることで、有効な地震対策が立てられます。
震度0
・人は揺れを感じない。
震度1
・屋内にいる人の一部が、わずかな揺れを感じる。
震度2
・屋内にいる人の多くが、揺れを感じる。
・電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。
震度3
・屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる。
・棚にある食器類が音を立てることがある。
震度4
・眠っている人のほとんどが目を覚ます。
・座りの悪い置物が倒れることがある。
震度5弱
・一部の人は行動に支障を感じる。
・家具が移動し、食器や本が落ちることがある。
震度5強
・多くの人が、行動に支障を感じる。
・タンスなど重い家具や、屋外では自動販売機が倒れることがある。
震度6弱
・立っていることが困難になる。
・壁のタイルや窓ガラスが壊れ、壁に亀裂が生じるものがある。
震度6強
・立っていられず、はわないと動くことができない。
・戸が外れて飛ぶことがある。
・ブロック塀が崩れる。
震度7
・自分の意志で行動ができない。
・大きな地割れ、山崩れ、建物の倒壊が多発する
【 震度 】 ある場所における揺れの強さを表しています。
【 マグニチュード 】 地震の規模の大小を表しています。
◇ マグニチュードは、地震のエネルギーと密接な関係があり、
マグニチュードが 0.2増えると地震のエネルギーは2倍となり、1増えると32倍、2増えると1024倍となります。
STEP1 「家具に転倒防止対策、配置を見直す」
・マンションの高層階は、低階層に比べて揺れが0.5~1程度の震度が大きくなることがある。
・古い木造住宅も揺れやすい。
<対策ポイント>
安全空間の確保
配置換えは寝室から。
寝室、幼児・高齢者のいる部屋に大きい家具を置かない。
避難の妨げになる家具の配置換え。
火気周辺に家具を置かない。
家具の設置・配置
作り付けの家具に替える。
固定は背の高い家具から。
重いものは下へ収納する。
布テープや新聞紙で応急処置を施し、そのあと市販のグッツで補強。
ガラス戸には飛散防止フィルム。
本棚、食器棚、タンスの転倒防止
1m以上の背の高い家具を固定。
転倒防止板や新聞紙をかませて壁に寄りかからせる。
転倒防止金具で壁に固定すること。(壁にビスが打てない場合は突っ張り棒を利用。)
食器棚には飛散防止のフック。
テレビなどの家電も固定する
テレビやオーディオ、電子レンジなどの家電が、大地震で1m以上飛ぶこともある。
輪にした布テープやジェル状の耐震用接着マットで四隅を固定。
台にキャスターがある場合は台ごと移動したほうが安全なので固定しない。
移動する方向が重要。
大掃除や
引越しの際にはよい機会。
屋根とベランダ・庭の点検
不安定な瓦やアンテナは補強を。植木鉢などの整理。
ブロック塀などの安全対策。鉄筋が入っていないものは危険なので補強。
プロパンガス
ボンベを鎖でしっかり固定。
STEP2 「3日間自力で生き延びるために備える」
地震で被災したあと、誰もが避難所に行くわけではありません。自宅で過ごす場合も多いのです。大地震では、すぐには届きません。電気・ガス・水道もとまります
。最低でも自力で3日間生き延びることができるよう備えておきましょう。
セットになった防犯グッズを購入するのもひとつの方法ですが、買ったことに安心せず、購入後にに中身のチャックはお忘れなく。また家族構成や地域事情によって
本当に必要なものは異なるはずなので、マイリストを作り、買い揃えていくことも大切です。日常生活で使っているものを防災用品に生かすと無理なく揃えられるでし
ょう。アウトドア用品も転用できます。
食料や水は普段の買い物ついでに、少し多めに購入しておけばいいでしょう。備蓄品は、9月1日や1月17日など、防災行事のある日に新旧を入れ替え、古いもの
は使ってしまう。
また、非常持ち出し用と備蓄用に分けるだけでなく、簡易版を車の中に入れておいたり、小さなポーチに入れたミニ版を作って外出時に携帯していてもいいでしょう。
このほか、貴重品に備えて、通帳や保険証書の番号の一覧表を作っておくのをオススメします。
1.懐中電灯、乾電池
点灯するか確認。乾電池の予備も忘れずに。
2.カセットコンロ・ボンベ
お湯を沸かしたり、レトルト食品を調理するために、鍋物に使うカセットコンロとボンベが役に立つ
3.薬
怪我や体調不良に備えた薬を容易。大地震では地域病院の機能のマヒしやすいので常備品を忘れないように
4.水
水はミネラルウォーターを多めに準備。消費期限が迫ったら使い、そのつど補充。目安は1人1日3リットル×3日×家族分。マンション高層階に暮らす人は、被害後
の水の運搬が重労働になることを考えて多めに備蓄を。
5.食料
食料はチョコレート、ドロップなど甘くて高カロリーのものを。
ゼリータイプやクッキータイプの栄養補助食品もおすすめ。レトルト、フリーズドライも保存が利く。
6.新聞紙・手提げの付いたビニール袋
何かと役立つ。簡易トイレの代わりにもなる。
7.ラジオ イヤホン
情報収集に欠かせない。ライト、サイレン、携帯電話充電機能付きの商品も。手回し充電式もおすすめ。避難所生活も考えてイヤホンも用意して。
8.簡易トイレ
一番困るのが水洗トイレが流れなくなること
災害用簡易トイレがあると心強い
STEP3 「家族の安全を確認する方法を決めておく」
家族で防災会議をしよう
家の中で安全な場所はどこか
応急手当の知識を身につける
消火器具などの安全点検
火気器具などの安全点検
避難場所、避難道路の確認
家族の役割分担
非常持ち出し袋の点検、置き場所の確認
万が一の際の家族との連絡方法、集合場所
家族がバラバラに行動している時間帯に大地震がくることを想定して、連絡方法や合流方法を話し合う。
①避難場所
自宅なのか避難所なのか、被災の程度に応じて複数決めておく。
避難所は、市や区の防災課や広報などで確認。
②合流方法
?連絡方法
大地震が起こると、固定電話も携帯電話もつながらなくなるので、どうやって家族間の安否を連絡しあうか
決めておく。
例えば、災害時、震度6以上でNTTが開設する災害用伝言を利用する。
「災害用伝言ダイヤル」と、携帯電話の「災害用伝言板サービス」
(毎月1日などに体験サービスを実施)
遠隔地の実家や親戚にも、災害時は伝言を確認してと伝えておきましょう。
※家族だけでなく、仲のいい友達や隣近所とのネットワーク作りも大切。緊急時の連絡方法を決めておきましょう。
NTT災害用伝言ダイヤル
被災した人が
伝言を録音する ⇒ 171災害用伝言ダイヤル ← 家族や知人(被災地・被災地以外)が伝言を聞く
被災した人が、私は無事です、ここにいますと安否情報を録音し、被災地や被災地以外の人がその伝言を聞くのが基本的な使い方。そのため災害発生直後は、被
災地以外からの伝言が制限される場合がある。固定電話、公衆電話、携帯電話、PHSから利用可能。
携帯電話
(ドコモ・au・ボーダフォン・ウィルコム)
から接続し、安否情報を入力。 ⇒ 災害用伝言板 ← 家族や知人が伝言板を見る
被災した人が、携帯電話でインターネットに接続し、災害用伝言板にメッセージを入力する。それを携帯電話(他社間もOK)やパソコンで確認する仕組み。安否情報
が登録されたことを、あらかじめ設定しておいた相手にe-mailで自動通知するサービスもある。