口の中にいる虫歯菌が糖から酸を作り、それによって歯質が溶かされる病気です。
現代は虫歯菌によるものだと解明されていますが、4千年程前までは口の中にいる虫に歯を食べられて穴が開いたという説が流れ、定着していました。
原因
通常、人の口の中は中性状態になっていますが、食事をすると口の中は酸性状態になり、およそ1時間をかけて中性に戻していきます。
しかし虫歯菌があると、口の中の食べ残しなどの糖分を栄養にして酸を作り出します。
この酸が、歯のミネラル分を溶かして虫歯になります。
虫歯になる4大要素は、以下の通りです。
・歯の性質が虫歯になりやすい
虫歯になりやすい性質の歯があります。
性質とともに、歯並びや噛み合わせも原因になります。
・虫歯菌が活性化している
虫歯菌が活性化すると、どんどん酸を作り出して虫歯になりやすくなります。
・糖質を多く摂取する
甘いものは、歯にくっつきやすく虫歯菌の好物でもあります。
・歯垢などのプラークが長時間歯についている
プラークとは、歯に付着した食べかすなどに細菌が繁殖してネバネバしたものを作り、歯に付着したものです。
乳酸などによって強い酸性になっていて、虫歯の原因となっています。
症状
・第1段階(C0)
歯の表面部分に脱灰の白斑が生じます。
脱灰とは、歯や骨の石灰化していた組織が溶けることで、口腔内の微生物が乳酸などが起こることです。
再石灰化により、正常に回復する可能性があります。
・第2段階(C1)
虫歯がエナメル質の中にあり、再石灰化が起こらない状態です。
エナメル質の中には神経が通っていないため、自覚症状がありません。
・第3段階(C2)
虫歯がエナメル質の内側まできている状態です。
強く噛むと歯が痛かったり、冷たい水や甘いものがしみるといった自覚症状が出てきます。
ここまでくると、虫歯が急激に広がる可能性があります。
・第4段階(C3)
C2の段階で放置していると虫歯が深いところまできて、神経に炎症が起きている状態です。
熱いものがしみたり睡眠中に痛んだりします。
・第5段階(C4)
歯の崩壊が進み、ほとんど根だけが残っている状態です。
ここまでくると、抜歯しか方法がなくなってしまいます。
もし根の治療に成功したとしても、神経が死んだり除去されてしまった歯はもろくなり、結局は歯を抜くことになるようです。
※C1以降の虫歯を放置していると、自然と治ることはまずありえません。
必ず歯科へ行ってみてもらいましょう。
虫歯対策
虫歯対策は、何をすればよいのでしょうか。
以下に対策をあげていきます。
・ブラッシング
丁寧なブラッシングをすることが基本です。
歯のブラッシング方法は、自分の中で自然と規則的になってきます。
磨き残しがあるのに気づかずいつも同じ方法で歯磨きをしていたら、その部分が虫歯になりやすくなってしまいます。
・キシリトール
キシリトールは、歯垢を取れやすくする効果があります。
ブラッシングの前に摂取すると効果的です。
また、寝ている間は唾液の分泌量が減って虫歯菌が活性化します。
寝る前にキシリトールを摂取するのも良いでしょう。
・フッ素
フッ素には、エナメル質を強化して酸に溶けにくくする効果があります。
また、初期の虫歯を治す再石灰化の効果や、虫歯が酸を作るのを抑える働きがあります。
フッ素を適量に摂取する分には問題ありません。
歯磨き粉にフッ素が含まれている商品も多いので、これを使うと良いでしょう。
・
間食を控える
ものを食べると口の中は酸性の状態になり、虫歯菌が活性化します。
そのため、
間食を控えて口の中を中性の状態に保つと、虫歯になりにくくなります。
・定期健診
虫歯がないと思っても、定期的に検診に行くことをお勧めします。
虫歯があれば見つけてもらえますし、なりやすい部分やブラッシングの方法も教えてもらえます。
・子供の虫歯予防
子供が2歳前後になるまでに、口の中に虫歯菌が入ってしまうと虫歯になる体質になってしまいます。
虫歯菌は、本来生まれた時には持っていません。
親が一度口に含んだものを子供に食べさせたりすると、親の虫歯菌が子供に移ってしまうのです。
また、母親の口腔内に虫歯が多いと、子供も多くなります。
子供の虫歯予防のためには、まず母親の虫歯治療や予防が一番大切です。
親知らず
親知らずとは、前歯から数えて8番目に当たる一番奥に生えている歯のことです。
奥歯で歯ブラシが届きにくいことから、一番虫歯になりやすい歯と言えます。
上下合わせて4本ありますが、退化しつつある歯であるためにすべてきちんと生え揃わないことも多いです。
10代後半~20代前半に生えることが多く、親が歯が生えたことを知らないことが多いために「親知らず」と呼ばれています。
親知らずが生えた場合に抜く・抜かないは、その歯の状態や患者さんの意志によって決めます。
☆親知らずを抜いたほうがいい場合
・大きい虫歯がある
・部分的に露出していたり、埋没している
・まっすぐに生えていない
・歯の列から乱れた生え方をしている
・歯肉炎を起こしたり、反対側の歯肉や頬粘膜をかむ
・歯の矯正を行う
現段階で歯に異常がなくても、親知らずは虫歯になりやすいです。
そのため炎症を起こして化膿してしまったり、前にある歯との間に虫歯を作ったりしてしまいがちです。
自分の歯はなるべく残しておいた方がいいという考え方もあり、一概にどちらがいいとは言えませんが、上記の症状がある場合は早めに親知らずを抜くのが良いと思われます。
また、妊娠中に親知らずが炎症を起こして痛くなることもありますので、その場合は親知らずを早めに抜いておいた方が良いです。
若いうちに抜いた方が生えてから間もなく、治癒力が高いので楽に抜けると思います。
親知らずを抜いた当日は、しばらく腫れが引かないため激しい運動や飲酒、喫煙、入浴は控えてください。
腫れがひどくなってしまう可能性があります。