2001年6月、道路交通法が改正。(2002年6月より施行。)その後刑法が改正され、危険運転致死傷罪が新設された。それによって飲酒運転で事故を起こし人を負傷させた場合のとらえ方が、過失(不注意で起こしてしまった。そんなつもりはなかった)から、故意(危険を知っていたのに犯した傷害行為)に変わる。
厳罰化後、危険運転致死傷罪の適用を恐れた「ひき逃げ」が急増している。
現在、飲酒運転に対する制裁の更なる強化について検討されている。
飲酒運転とは
飲酒後にそのアルコールの影響がある状態で車両、航空機または船舶等を運転または操縦する行為。
アルコールは、胃や腸から吸収され、大脳の新皮質に作用する。
大脳の知覚や運動、記憶中枢があり自己の行動を制御する機能になるが、アルコールによって抑制機能の働きを低下させる。飲酒運転において以下の状態をおこしやすくする。
・とっさの判断力の低下
・視力の低下
・正確な動作ができなくなる
・遠近感が鈍くなる
・速度を出しすぎる
・運転が上手くなったように錯覚する
・追突事故を起こしやすい
飲酒運転の罪
・「酒気帯び運転」
呼気中アルコール濃度0.15ミリグラム以上
・「酒酔い運転」
アルコール濃度とは厳密な関係がなく、「アルコール等の影響により正常な運転が困難な状態にある」ことをさす。
直立不動が可能か、歩行困難な状態ではないか、言語能力は正常かなどを調べた上で判断する。(一般的には酒気帯びの基準値以上のアルコールが検出される)
道路交通法 第65条(酒気帯び運転等の禁止)
1.何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。
2.何人も、前項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない。
飲酒運転の罰則
・酒酔い運転 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
・酒気帯び運転 1年以下の懲役又は30万円以下の罰金
違反点数
・酒酔い運転
25点 運転
免許の取り消し(欠格期間2年)
・酒気帯び運転
呼気1リットル中のアルコール濃度が
0.25mg以上 13点 運転
免許の停止(90日間)
0.15mg以上
0.25mg未満 6点 運転
免許の停止(30日間)
酒気帯び関係の違反行為に対する基礎点数
酒酔い運転 25点
酒気帯び(0.25以上)無
免許運転 23点
酒気帯び(0.25未満)無
免許運転 20点
酒気帯び(0.25以上)速度超過(50以上)等 19点
酒気帯び(0.25以上)速度超過(30(高速40)以上50未満)等 16点
酒気帯び(0.25以上)速度超過(25以上30(高速40)未満)等 15点
酒気帯び(0.25以上)速度超過(25未満)等 14点
酒気帯び(0.25以上)その他の通常時は1点・2点の違反行為 14点
酒気帯び運転(0.25以上)、酒気帯び(〇・二五未満)速度超過(五十上)等 13点
酒気帯び(0.25未満)速度超過(30(高速40)以上50未満)等 9点
酒気帯び(0.25未満)速度超過(25以上三十(高速40)未満)等 8点
酒気帯び(0.25未満)速度超過(25未満)等 7点
酒気帯び(0.25未満)その他の通常時は1点・2点の違反行為 7点
酒気帯び運転(0.25未満) 6点
死亡事故を起こした場合
酒酔い運転(ゴールド
免許保持者の場合)
違反点数45点が科せられ、道路交通法第88条第1項に定める運転
免許(再)付与の欠格期間が5年となる。
また、危険運転致死傷罪として逮捕され、厳罰(単独で最長20年の有期懲役)に処される可能性が高い。
飲酒運転の共犯
自分が飲酒運転をしなくても、つぎに当てはまる場合は、飲酒運転の共犯として運転者と同様に刑事責任を問われることがある。
・運転者に飲酒運転をそそのかした。
・飲酒運転を行うことを認識しながら車両を貸した。
・酒類を提供する行為等があった。
危険運転致死傷罪となるもの
・アルコールや薬物を使用していた。
・危険なほどのスピードを出していた。
・運転する技能を持っていなかった。
(無
免許のほか、運転技術が全くない場合など)
・意図的に割り込みやあおり運転などをし、かつ危険なほどのスピードを出していた。
・赤信号を殊更に無視し、かつ危険なほどのスピードを出していた。
その他の対策
・飲酒運転をした人への再犯予防教育。
・背景にある「アルコール問題」への介入。
・職業運転手に対する防止対策。
・自動車メーカーが酒運転を防止する装置を搭載した四輪車の開発を検討。
飲酒運転Q&A
Q.
二日酔いも飲酒運転?
A.翌日であっても呼気中のアルコール濃度が基準に当てはまれば飲酒運転である。
Q.自転車を乗っても飲酒運転?
A.道路交通法、第65条には「車両等」の法にあたるので、自転車も飲酒運転となる。
Q.同乗者にも罰金?
A.刑法第62条 正犯を幇助した者は、従犯とする。 となり罰金が課せられる。
飲酒運転(事故)は重大な犯罪であり、その重大な犯罪に少しでも積極的にでも消極的にでも関わった人間は、等しく処罰される。
Q.飲ませた店側わるい?
A.「酒酔い運転幇助」
背後責任をが問われ、運転することを知りながら「酒を勧め、提供した疑い」になる。